「残念な義兄がいて」に突っ込んでみたら・・・

以前、勤めていた会社の先輩と、久々に食事をした時のこと。

 

先輩Aさんが、二世帯住宅で同居している家族の話をしていて、「残念な義兄がいて」と始まった。Aさんの話の内容は病気とは関係ないものだった。

 

すかさず「統合失調症か何かですか?」と切り込む私。すると、ビンゴ。

 

私はAさんが、お義兄さんのことをどう思っているのか気になった。

 

「午前中に数時間だけ作業所かどこかに行ってるみたい」

「でも、コンビニとか普通に行けるんだよ?」

「現代病だよね」

 

・・・・・・。

 

わかっている風でいて、全然わかっていなかった。

 

私の弟が統合失調症であることも伝えた。

 

すると、もう一人の先輩Bさんが口を開いた。

 

「うちの弟もそうかもしれない」

 

えっ・・・

 

「大学受験の頃、病院に行ってそう診断された」

 

「でも精神科に行くと、うつとかすぐに診断がつくじゃない?」

 

「知り合いの農家で働かせて、私が少しお金を送ろうかな」

 

・・・・・・。

 

医者をまったく信頼していないどころか、その後、弟さんは病院に行かず薬も飲まず、家で引きこもっているらしい。持論を展開するも、最新の常識からはほど遠い内容だった。無知とはいかに恐ろしいものかということを思い知らされた。

 

3人集まっただけで、身内に3人の統合失調症患者がいた。でも、家族なのに何も知らない。ショックだった。私は正しい知識を伝えられるように、もっともっと勉強して、身近な人から、統合失調症への理解者を増やしていきたいと思う。