カフェインを摂ってもよいの?

統合失調症の弟は、リスパダール(非定型抗精神病薬)の副作用で脱力感があるためか、コーヒーをよく飲んでいます。最近は、午前中の外出から戻った時のみ飲んでいるようですが、薬の効き目等に問題はないのか、少し心配になることがあります。

 

カフェインを摂ると、どうのような影響があるのでしょうか。

 

結論から言うと、薬の働きに影響を与えるので控えた方がよいということになるのですが、その理由について少し調べてみました。

 

まず、カフェインを摂取すると、脳内神経系で興奮を引き起こす「アドレナリン」が放出されます。カフェインの過剰摂取によって、アドレナリンが出過ぎ、不眠やイラつき等の症状が出やすくなるそうです。

 

抗うつ薬は、アドレナリンの暴走を抑えるためのセロトニン不足を解消します。うつ状態の時は、セロトニンが不足していて、ストレスなどで発生したアドレナリンによる脳の興奮状態を抑えるシステム機能が低下しています。それを抗うつ薬によってセロトニンの脳内滞留期間を長くし、アドレナリンを処理するのですが、カフェインを摂ると、この働きに逆行することになるのです。

 

リスパダールなどの非定型抗精神病薬も、セロトニンやドーパミン(アドレナリンの前駆物質)の量を調整します。コーヒーを飲むことによって、一時的に副作用を解消することはできても、過剰摂取により、幻覚妄想などの症状が悪化することがあるので注意が必要です。

 

また、これはいずれの薬にも言えることかと思いますが、カフェインには、肝臓の酵素による薬物の代謝を促進する作用があるとのこと。カフェインを摂り過ぎると、薬の血中濃度が下がって効果が弱くなるため、結果的に服薬量が増えてしまうこともあるようです。

 

お酒やタバコも同様ですが、アドレナリンを多く放出する要因になるものは、精神疾患の治療において、大きな妨げとなるようです。なるべく控え、過剰摂取にならないように気をつけたいですね。

 

参考サイト:

カフェイン含有量一覧|不眠克服体験記

健康に良いこと