“黒子に徹する”関わり方(1)

昨日の記事に、コメントをいただきました。お気遣いいただきまして、コメントを削除して欲しいとのことでしたので、そのようにさせていただきましたが、そのコメントをいただいたことにより、これまでの弟に対する関わり方について、改めて振り返ることができました。コメントへの返信ができないため、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございます。

 

家族にとって、本人との関わり方はとても難しいものです。それは、これまでの経験から常に感じ、考えてきた問題です。同じ境遇にある“きょうだい”の方のお話を聞いても、親とは違う悩みを持っている方が多くいらっしゃることを実感しています。

 

コメントで、弟と私が共依存的になっているのではないかというご指摘をいただきまして、これまでの自分を振り返りました。そのようなところがないか、よくよく考えてみました。結論からいうと、あくまで私の主観ですが、少なくとも現時点で“共依存の関係”にはなっていないだろうと思います。その他にコメントで書いていただいたことは、それぞれすべて正しく、私も常々大切だと思っていることでした。どのようなお立場の方がコメントくださったのか、気になるところです。

 

このブログでは、私の弟に対する気持ちや考えは述べていても、行動のすべてを書いているわけではないですし、母と私の行動を明確に分けずに書いていることもあるので、確かに「弟に対して関わり過ぎている」、「面倒を見過ぎている」とお感じになる方もいらっしゃるかもしれません。

 

ただ実際のところは、「もう少し優しく接するべきだっただろうか」、「直接的にコミュニケーションを取るべきだろうか」と思うくらい、距離を置き、直接的に関わりすぎないようにしています。弟の場合、あまり優しく接してしまうと甘えの気持ちが出ることがわかっているため、突き放すことが多いのですが、調子が悪い時に完全な孤独状態に追いやらないようにしなければとも思っています。

 

姉としての現在の基本スタンスは、“黒子に徹する”です。

 

親とは違い、きょうだいの間には、こちらが意識をしていなくても、相手の中に嫉妬やコンプレックス、ライバル心など、様々な感情が発生することがあります。父もいなくなった今、病識のない弟に母と二人で直接的に関わることは、時に彼のプライドを傷つけ、疎外感を感じさせることになるだろうと考えています。弟が統合失調症を発症してから、私が弟に対して表立って直接的にサポートしたのは、統合失調症を疑い、初めて心療内科に連れて行った時と、一人暮らしを始める際の大きな買い物に付き合ったことくらいだろうと思います。

 

今の弟にとって、服薬以外で一番必要なのは、“精神的な自立”だと感じています。家族ではなく、第三者との関わりがリハビリになり、社会性を鍛えることにつながるだろうと考えています。そのために、前回の入院の後、まずは病院の近くで一人暮らしを始め、デイケアにも通っていた次第です。弟が実家に帰ってもいいのは週に一回。ちなみに、一人暮らしをしていた3ヶ月の間、私は一度も弟の家には行きませんでした。

 

※長くなってしまったので、記事を2つに分けたいと思います。

 

弟と統合失調症と私